中年サラリーマンの日記 at 鳥取の片田舎

ジョージ真木と申します。大阪で20数年暮らし、2016年9月、Uターン。農業法人に就職からの…いろいろ。その徒然…(´∀`)

音源制作ディレクター、頑張れ

今日において、音楽業界に入りたい!みたいな欲求がある人って、
どれくらいなんだろ?

私が現役だった当時は、90年代の名残で「目指せミリオン!」が
まだ射程距離内にあって、年々それが遠のいていった感じだったが、
今やCDは10万枚も売れればOKな感じになってるし。
定額ストリーミングで、おそらく利益率は悪くなってそうだし…。
憧れの職業でも無くなったと勝手に想像してるけど。

さて、音源制作ディレクターってどんな仕事?
やっぱプロデューサーって偉いの?
などなど外から見るといろいろイメージがあるかと思う。
これらについて、私見を最初に書いてみる。

プロデューサー:音楽的な決定権はもちろん制作に関する決裁権、
アーティストのキャラクターやジャケット・デザイン、
宣伝についても決定権を持つ、とても偉い存在。
私の当時の上司、プロデューサーがこんなタイプだったが、
世間的に言われてる「プロデューサー」とは、
この中で音楽的決定権に限定されてる場合もあるので、要注意。

ディレクター:音源制作現場で、プロデューサーの意向に沿って進行する立場。

ということで、ディレクターはそんなに偉くないw
で、ディレクターは現場での対応が業務なので、
音楽的に細かいところまで目を配る必要がある。
ギターの和音の重なり方がイマイチとか
ベースのうねり具合がナイスとか。
なので元来は元バンドマンとか元ミュージシャンとかが活躍している。
ライブの現場ではMD=Musical Directorとか
バンド・マスター(略してバンマス)とか呼ばれている。

またレコーディング現場の前段階、
メロディー制作とか歌詞制作とかから業務に含むので、
作曲家に「サビのここのメロをもっと音符多めで」とか
作詞家に「ここの言葉のハマりが悪いので変えて」とかもやる。

オイラは幸か不幸か、楽器に関してはド素人以下だけど
人並みより少し音楽マニア、というスタンスでディレクターをやれていた。
唯一、楽譜の読み書きが多少出来たくらいかな。
ミュージシャンに指示をするのときも、
実際に音楽的に説明するというより、
「●●の作品の○○な感じ」みたいな指示の仕方。
それでも何とかなったのは、
応えてくれた各ミュージシャンの咀嚼力とスキルの高さゆえだと思う。
この場を借りて感謝m(_ _)m

10年来の付き合いで、
16才にして有名歌手のシングル曲を作曲した作家さんがいるのだが、
最近彼の話しを聴いていると、
レコード会社ディレクターという立場にある若手たちが、
ディレクションしないということをよく聞く。
具体的には「こんな風にしてくれ!」とか「ここをこう直してくれ!」とか。

DTM環境が良くなって、
作家が自分のイメージを最後まで完成しやすい状況にあるので、
作家にとっては、むしろ楽かもしれない。
でもいろんな人が関わることで化学変化が起こることもある。

良いものが、より良くなる可能性がある。それを放棄してるのかな?
それ以前に、発注する際に欲しいもののイメージが出来ているのだろうか?
出来たものがそれと違えば、イメージに近づくように修正していくのが普通じゃないか?

とか考えてしまう。
その辺を作家に丸投げしてると、ディレクターという存在自体が必要なくなるのに。
→というか、もはや機能してないんだろうな〜。。。
個人的には、
作家×ディレクター×ミュージシャン×エンジニア
の化学反応があった方が刺激的な作品が出来ると思ってるので、
レコード会社ディレクターさん達、頑張っておくれ。